億万長者も痛む:格差問題がここでも深刻な問題に。

格差社会が生んだ億万長者ドリーム。それはかつてアメリカンドリームと呼ばれた。しかし、生活水準の急速な高騰により、人の欲望とコストのバランスが取りづらくなってきた。それこそ生活を維持することもままならない。億万長者でありながら、精神的には貧困を感じているのだ。これは一体どういうことだ。格差問題は実は富裕層にも深刻な問題として広がってきている。アメリカではもはや億万長者は珍しくない、という意外な事実が関係しているようだ。

億万長者も痛む

億万長者の格差?

興味深いことに、富裕層にも深刻な格差問題が起こっています。
 
過去10年間でロウアー層の平均所得は年率3%程度増えていますが、ミドル層やアッパー層の伸び率は5%近くあります。
 
富裕層のロウアー層はアメリカ人の95%よりも裕福ですが、富裕層の中では相対的に貧しくなってきているのです。
 
特に最近台頭してきたニューリッチは消費活動も旺盛で、高額商品(ブランドものや高級車、別荘)を手に入れようとするため、富裕層のインフレ率は6%(全米平均の2倍)にも達します。
 
お金持ちの三種の神器であるお城のような大邸宅、プライベートジェット、豪華クルーザーになるとその価値は天井知らずです。
 
”貧しい”富裕層のロウアー層がミドル層やアッパー層と同じ生活を送ろうとすると、必然的に借金に頼らざるを得ません。
 
その結果、ロウアー層は過去10年で20億ドル(=2000億円)の借金を抱え、住民の20%は支出が収入を上回りました。
 
ロウアー層は過大な消費を高額の給与でなんとか支えているため、仕事上の失敗などのちょっとしたきっかけで、家計は簡単に破綻してしまいます。
 
ミドル層やアッパー層でもベンチャー企業の創業者などは株価暴落に巻き込まれて一文無しになってしまうこともあります。
 
しかしビリオネアともなれば、経済的な不安からは完全に解放され、使い切れない富をどのように処分するかに悩まされます。
 
現代のビリオネアの代表でもあるビル・ゲイツとジョージ・ソロスは財産を無駄に後世に残すことを嫌って慈善活動家に転身しました。
 

 

珍しくない億万長者

アメリカではもはや億万長者が珍しくないという驚くべき事実があります。
 
日本社会はアメリカよりもお金儲けに対する嫌悪感(嫉妬ともとれますが)がずっと強いですが、それでも専門職とサラリーマンの給与格差は拡大しています。
 
アメリカでは最富裕層の所得が2桁の勢いで伸びているのに対し、平均的な家庭の所得は下がり続けています。
 
資産額上位1%の層が純資産の33%以上を所有し、その資産総額は下位90%を下回っています。
 
富裕層のライフスタイルがメディアを通じて中流層の欲望を刺激した結果、所得以上の「セレブな生活」を追い求め、借金に追われるようになってしまいました。
 
多くの人が誤解していますが、富める人と貧しい人の生活水準の違いが格差問題の本質ではありません。
 
富裕層が特定の家計に限られている差別的な社会では、裕福になれないのは運が悪かっただけで、本人の責任ではありません。
 
しかし全ての人に億万長者になれる可能性がある社会では、貧乏は自己責任とみなされ、その理由を運や差別に転化することすることが出来ません。
 
このようにして富裕層が増えるにつれて相対的に貧しい(しかし世界基準では裕福な)人々の怒りと挫折感が積み上がっていきます。
 
アメリカや日本のような豊かな社会では、特別な運や才能がなくても誰でも億万長者になれます。
 
しかし皮肉なことですが、絶対的な貧困よりも、豊かさのなかのささやかな格差の方が、ときに、より深く人を絶望させるのです。

では億万長者になるためにはどのような状況が必要なのでしょうか?

 
 

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