
億万長者とバブル
バブル景気とは
仕事の関係上、アメリカ・フロリダに行くことが多かったのですが、近くにゴルフ場があって休みの日には気晴らしにときどき足を運びました。
現地のスタッフ親子と一緒にラウンドすることになりましたが、その父親は長年勤めた食料品店を辞めてフロリダで暮らす息子を訪ねてきたということでした。
しばらく世間話をしたあと、「君は日本に家をもっているのかい?」と聞かれました。
彼の息子もようやく小さな家を買ったということでした。
アメリカではあちこちで同じ質問をされます。
当時のアメリカでは初対面の相手と天気の話をするよりも不動産の話をすることの方がずっと社交的だと思われていました。
当時私が借家暮らしであることを知った彼は家を買うことがいかに有利をとうとうと話してくれました。
借金をして不動産を購入する。
不動産価値が上がるとそれを担保にしてまた借金が出来る。
金利が下がれば住宅ローンを借り換えてさらに借金が増やせる。
そうやって思い切り楽しんで、死んだら銀行に不動産を渡してそれで終わりというわけです。
「世の中にこんなうまい話はないだろう?なぜ君はわざわざ貧乏になる道を選ぶんだい?」
新築コンドミニアムは図面の段階ですべて完売し、高級住宅地では10億円クラスの豪邸に金持ちが殺到し、テレビをつければ住宅ローンの借り換えのCMばかりが流れていました。
私はこのときバブルを予感しました。
破綻するバブル景気
その後現在まで尾を引くこととなったサブプライム問題で不動産が本格的に下落に転じたのは2007年頃です。
市場を予測することは難しいですが、仮にそれが出来たとしても、相場で儲けるのはもっと難しいのです。
何も不動産投資に限ったことではありませんが、金融システムというものはそうした特殊な仮想的な価値を生み出してきました。
そしてはそれは概念としては非常に立派で魅力的な側面が強く、多くの人を魅了し、錯覚もさせてきました。
まさにこの状態がバブルという状態です。
付随する金融でも
・外貨投資
・外国為替先物取引(FX)
・株式投資
・不動産投資
・金融先物取引
・オプション先物取引
・ワラント
などありますが、どれも莫大な利益を得られることを期待させる側面を持っています。
期待するのは個人の勝手ではありますが、それ以上にリスクの詳細な把握もさせるべきですし、リスクが管理できないようなものに手を出すべきではありません。
これら投資での最大利益とは最小リスクとも言い換えられます。
最小のリスクにとどめておくことが最大の利益なのです。
では億万長者になるためにはどのような方法があるのでしょうか?